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24.01.2023ニュース

ワイルド10の物語: 企業体という名を持つ帝国

惑星間相互情報ネットワーク、QNETにようこそ。今日はどんなご用件ですか?

質問:>>企業体とは何か?

2084年以降、銀河にまで広がった数々の「帝国」は、人類の政治のみならず文化的方向性までをも支配してきました。各企業体の組織面、活動面および運営面での倫理はもちろん多岐に渡りますが、一番に求めていたのは領域的な拡大を通してのより良い世界の構築です。居住可能な領域は活発な企業体間で分割統治されています。いわゆる会社的組織が、管理下環境で暮らす企業民の統治、経済、そして豊かさに対する責任を負っているのです。

質問:>>いったいいくつの企業体が存在する?

火星の植民地化時代は、5つの企業体が互いのテリトリーを掌握せんと争っていました。ニンジンをぶら下げたり、プロパガンダを広めたり、あるいは力尽くで奪ったりといった方法でです。地球での歩行機械戦争時代には、多くの企業体が倒産や敵対的買収、そして衰退などが原因で崩壊しました。そして停戦協定によって衝突摩擦がなくなって以降、統合や買収などが繰り返された結果、現在の主要企業体は3つとなっています。それぞれFreeCon、Human Purity、FortEvoという名を持ちます。

質問:>>企業体のルーツとは?

21世紀の終盤、地球の大部分が居住不可能となりました。当時の国々はこの地球規模の大問題に対処できなかったため、5つの世界的企業体がこの試練に挑むことになりました。各企業体はバラバラの「理想の人類感」を持ってはいましたが、新たなる惑星開拓のみが理にかなった選択だということでは一致していました。それぞれが独自に動く中、「移住者」たちを乗せた各企業体のアークが火星に到着、植民地化のプロセスを開始しました。やがて土台は確立され、人類の再度の繁栄が始まりました。現在、太陽系を統治している3つの企業体は、これら初期の先駆的企業体の「子孫」なのです。

質問:>>企業体の目的とは?

(広告)FreeConは人々のための企業体です。私たちは、妥協なき透明性で個人の自由を拡大し、社会をあらゆる面で脱中心化/分散化していくことでのみ、より良い明日の到来が実現すると信じています。

[この広告の内容には以下より異議申し立てが来ています: Human Purity、FortEvo]

(広告)Fortified Evolution(略してFortEvo)はバイオテクノロジーを利して、環境を人間に適用させるのではなく、環境に人間が適用する社会を目指しています。このいわゆる持続可能性を達成するには、かの「ダーウィン」を模範とするべきです。つまり、眼前にある環境に合わせて私たち人間が適応進化していくことで生き残る、ということです。

[この広告の内容には以下より異議申し立てが来ています: FreeCon、Human Purity]

(広告)Human Purityは人類という「種」を技術的および生物学的破綻から守ろうとする組織です。私たちは人間が持つ様々な欠点こそ「力」だと考え、自然の秩序を乱そうとするあらゆる企てを拒否します。

[この広告の内容には以下より異議申し立てが来ています: FortEvo、FreeCon]

質問:>>企業体の所有者は誰なのか?

申し訳ありませんが、その情報は参照できません。

質問:>>企業体の真の目的とは?

申し訳ありませんが、その情報は参照できません。

質問:>>企業民の実情は?

企業体は合わせて120億人の民と居住可能区域の99.57%を所有しています。企業民はそれぞれの管理運営の下で労働に勤しんでおり、各自の法律や規則、伝統に従うことを期待されています。こうした管理側に「良く」仕えた者には、株主への道が開かれます。一方で、████████████といった辺境の地に住む「非公式」なる民は企業体の庇護なしで生きることを選択した者たちです。

質問:>>企業体間の関係性は?

そもそも企業体は、それぞれに異なるイデオロギーを広めんがために土地と資源を奪い合う存在です。「人類にとっての最良の道」に対する見解が違っていることから、もう何世紀にもわたって数え切れないほどの衝突を繰り返してきました。近年では、資源や居住可能区域が減少してきていることから、対立は激化の一途です。

質問:>>企業体はどう自らの方針を推進させていく?

企業活動指針の立案者は各企業体の倫理や方向性に対する責任を持っています。企業内部での遂行方法は敵対組織への刑事訴追から人員の配置転換など様々です。外部に対しては、大量破壊兵器や最新鋭武器などの使用/製造禁止を促すことで、雇われ傭兵たちによる代理戦争という戦争行為の規模を極力縮小させる、といった方法です。そして最も一般的なのが、こうした戦争行為のスペシャリストであるロボットパイロットたちの利用です。

質問:>>何人ぐらいのロボットパイロットが企業体と契約している?

申し訳ありませんが、その情報は参照できません。

質問:>>どうして企業体はワイルド10に来ている?

FreeCon、Human Purity、FortEvo、その全てがワイルド10という星系に広がる各惑星の資源と居住権を求めています。外交的手段による交渉が現在進行中ですが、交渉が破綻した場合に備えて各企業体は傭兵と契約し、自らの「利益」を確保しようと動いています。

質問:>>「企業体」を意味するスラングはある?

企業体のブランドイメージを死守しようと様々な試みを続けてはいますが、業務実行のスタイルやその担い手の印象によって、いろいろと「キャラ付け」されてしまっているのが現状です。例えば「コーポス」という言い方、これは常にビジネス最優先な企業体を暗に指しています。続いて「ミニストリーズ」、こちらは信仰じみたそれを揶揄するもの。そして「スキッパーズ」は犯罪組織と見紛うような企業体、「ビッグライス」は搾取的な企業の体質を皮肉った呼び方です。

質問:>> 企業体を辞することは可能か?

違法な質問です。この接続はただちに切断されます。

「ワイルド10の物語」はライターPatrick Kindlonの手で綴られるシリーズです。今後も語られていくWar Robots: Frontiersの物語をお見逃しなく。Old Wars Never EndKate and Varangianもチェックしてください(こちらの物語は英語です)。

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